金属工芸公募展 「いまからまめさら」ライフ・ビヨンド・ツーリズム賞 受賞作品展示のご報告  

2017.03.29  いまからまめさら いまからまめさら2015 いまからまめさら2016 展覧会 谷口史 鈴木祥太

金属工芸公募展 「いまからまめさら」2015年、2016年のライフ・ビヨンド・ツーリズム賞 受賞作品展が2017年3月12日から15日まで、イタリア・フィレンツェのロムアルド・デル・ビアンコ財団記念館・コッピーニ館で開催されました。
本日は、ロムアルド・デル・ビアンコ財団-ライフ・ビヨンド・ツーリズム様よりいただいた展覧会レポートをご紹介いたします。

 

“京都の金属工芸の未来 – ライフ・ビヨンド・ツーリズム賞”
清課堂・金属工芸公募展『いまからまめさら』
2015年受賞作品展/作家:鈴木祥太
2016年受賞作品展/作家:谷口史
Exhibition “ The Future of Metal Craftsmanship of Kyoto- Life Beyond Tourism Award”
The exhibition “ Ima kara- Mame sara “of Seikado
2015/artists: Shota Suzuki, 2016/Fumi Taniguchi

イタリア・フィレンツェのロムアルド・デル・ビアンコ財団では、金工を学ぶ若者から第一線で活躍する従事者らを一堂に会した京都の清課堂開催の金属工芸公募展『いまからまめさら』の中より、2013年からライフ・ビヨンド・ツーリズム賞を授賞しています。
この度、副賞として2017年3月12日から15日の4日間、2015年鈴木祥太さん、2016年谷口史さんの受賞作品展『京都の金属工芸の未来 – ライフ・ビヨンド・ツーリズム賞』が、財団の本部のあるルネサンス様式のコッピーニ館にて、財団理事で京都市国際観光大使 辻星野の監修にて開催されました。

展示会場のコッピーニ館は、フィレンツェ中心地にある財団の本部でもあり、世界中の人が集う会議センターとして財団の友好の証である世界中の友人からの贈り物が飾られ、11アルファベットの多種の本も所蔵する記念館です。京都・フィレンツェ姉妹都市50周年記念の2015年には、清課堂さんを始めとする京都伝統工芸、芸術も紹介され、京都市長、フィレンツェ文化副市長、ローマ日本大使も訪れました。

展示は、館のフォイエー(ホール)で、中心を彩る京都の打掛の展示の左右に、セキュリティー付ガラスの家具に設置されました。
3月11日〜13日には、第19回ロムアルド・デル・ビアンコ財団−ライフ・ビヨンド・ツーリズム国際総会が行われ、財団とネットワークを結ぶ5大陸47カ国のエキスパートとスペシャリストの200名が参加し、同時に5つの学生ワークショップも同会場にて行われ、フィレンツェばかりでなく、世界中の方々に見て頂く機会となりました。
3月11日には、財団記念館命名やその他セレモニーが開催され、展示のあるホールに約80名が集い、内覧して頂くことができました。
3月12日〜15日にて一般公開され、展示上のモニターでは、作者のプロフィール、作品写真、清課堂について、公募展『いまからまめさら』が紹介され、入場者はガラスケース内に展示された作品を間近に見て、日本の金属工芸の技術の高さ、日本ならではの繊細なデザイン、モチーフを感じ、若者の活躍を感じとることができたという声を頂きました。
また、もっとたくさんみたいという要望もありました。

 

財団から授賞へのコメント

鈴木祥太さん 作品名「枝豆皿」 (2015年)
一見本物の枝豆かと思い、間近に意識を向ける事により初めて、鎮中の莢に収まった豆がキラリと表層にある本質を主張し、見かけで囚われない物質の存在感を繊細な匠の技で表現され、
更なる価値と可能性を見出す作品として、我々の取り組む「Life Beyond tourism」の理念にリンクされ授与させて頂きました。今後の益々のご活躍が楽しみです。

 

谷口史さん 作品名「白の風景」 (2016年)
シンプルな形状の中に、洗練され材質を生かした風合いが、外見だけでなく深みや背景を感じる作品として、日本の茶道時の和菓子を連想し、これが日本の”ワビサビ”なのかと感じました。
私たち財団の「Life Beyond tourism」の理念通り、その物の価値や意味を知りたくなる素晴らしい作品だと思いました。

 

 

■ロムアルド・デル・ビアンコ財団-ライフ・ビヨンド・ツーリズム HP
https://www.lifebeyondtourism.org