児玉幸子展覧会「眩惑について – Éblouissant」

2017.09.23  児玉幸子 展覧会

液体金属とも言える「磁性流体※」とデジタルメディアが融合したアートの第一人者、児玉幸子。

メディアアーティストの児玉は、この磁性流体に磁力をかけるとトゲが生まれる現象を利用し、電磁石の磁力をコンピュータ制御して、磁性流体の形と表面のテクスチャー、光を繊細にコントロールする独創的な「磁性流体彫刻」の技法を世界に先駆けて発表し、磁性流体、鉄・ガラスの素材とデジタル技術を融合した、誰も予期しなかったような美術の領域を切り開いてきました。

本展覧会で児玉は、素材と光と動きによる「眩惑」について探求します。金属光沢を放ち、生きて呼吸するように動く「モルフォタワー」ほか、国内・海外においても未発表の新作を含め約10作品を展示いたします。
液体金属「磁性流体」が様々な変化を遂げる様は圧巻です。是非、児玉幸子が生み出す眩惑の世界をご堪能ください。

開催を実現するにあたり、アンスティチュ・フランセ関西 文化プログラム主任 ベアトリス・オルヌ氏を通じ、フランス人キュレーター、モーリス・スロティヌ氏から、児玉幸子氏をご紹介いただきました。ご協力いただきました皆様にこの場にて御礼申し上げます。

※磁性流体とは、酸化鉄のナノ粒子が溶け込んだコロイド溶液で真空シール等の工業製品に利用されている。

 

児玉幸子 「モルフォタワー」/ 磁性流体

児玉幸子 「モルフォタワー」

 

児玉幸子展覧会「眩惑について – Éblouissant」

 

展覧会期間

2017年 10月6日(金)~ 11月26日(日)

各日10時 ~ 18時     期間中休み無し

 

会期中のイベント

10月6日(金)

− 10:00 ~ 22:00  ニュイ・ブランシュ KYOTO 2017
− 15:00 ~ 16:30  トーク&ワークショップ「日本的感性とメディアアートの融合」

※トーク&ワークショップ:お申し込み/ご予約は不要です。

10月7日(土)

− 18:00 ~ 20:00  レセプション

尚、本展覧会は、ニュイ・ブランシュ KYOTO 2017参加展覧会の為、当日(10月6日)のみ開場時間を延長しております。

ニュイ・ブランシュ KYOTO 2017 への参加
清課堂は金属という素材を通じ、文化・技術を学び金属工芸界がより豊かになることを目的とし、さまざまな国との交流を続けています。 予ねてより交流を持つフランス・パリの姉妹都市である京都市では「ニュイ・ブランシュ KYOTO」が開催され、本年は清課堂ではフランスだけでなくさまざまな国で活躍するアーティスト児玉幸子迎え参加しております。

※ ニュイ・ブランシュ:フランスのパリにて毎秋開催される一夜限りの現代アートの祭

 

会期中の作家在廊予定日

10月6日(金) 終日在廊
10月7日(土) 18:00~20:00在廊

※在廊日・時間の変更、追加等は清課堂ホームページ、Facebookでお知らせいたします。

 

本展覧会の諸注意  /  Points of Attention for this Exhibition

※作品は強力な磁力を発生しているため、ペースメーカーを利用されている方は作品には近づかないでください。
また、電子機器やクレジットカードなども近づけないでください。
※破損の恐れがあるため作品にはお手を触れないでください。
※作品の撮影は個人利用目的のみとしてください。商用利用目的は認めておりません。

*Because of the strong magnetic force generated by the work, we request that visitors with pacemakers refrain from coming too close.
Furthermore, please do not bring any electronic devices or credit cards too close to the work.
*Due to risk of injury, please refrain from touching the work.
*Photography of the work is permitted only for personal use. Commercial use of photographs of the work is not allowed.

 

会場

清課堂
〒604-0932 京都市中京区寺町通二条下ル  (店舗案内)

 

協力

IF-KANSAI ニュイ・ブランシュ Kyoto

 

主催

清課堂

 

問い合わせ先

清課堂 〒604-0932 京都市中京区寺町通二条下ル
E-mail: gallery@seikado.jp (担当:仲野)

 

プロフィール

児玉幸子/Sachiko Kodama

http://sachikokodama.com/
アーティスト/電気通信大学准教授

北海道大学理学部物理学科卒
筑波大学大学院芸術学研究科修了、博士(芸術学)

金属光沢を放つ磁性流体の形とテクスチャーが変容する「磁性流体彫刻」は、作家の子供時代からの自然体験に根差したもの。
現象が起こるしくみのデザインから出発し、闇の中で、呼吸するようにやわらかく光る彫刻、ゆっくりと変化する形など、自然に創発する形とリズムについて問いかける作品を発表。2000年より、磁性体である酸化鉄のナノ粒子が溶け込んだ「磁性流体」によるアートプロジェクト「突き出す、流れる」を推進。
作品「突き出す、流れる」は、第5回文化庁メディア芸術祭インタラクティブ部門大賞、日本のメディア芸術 100選に選ばれる。

 

– 主要展示暦 –

2001年 「突き出す、流れる」(プログラム・シード 展/京都芸術センター)
※コラボレーター:竹野美奈子
2008年 「彫刻の庭」(機械と心 展/ソフィア王妃芸術センター/マドリッド)
「モルフォタワー」「七つの質問」(文学の触覚 展/東京都写真美術館)
※出品作品「七つの質問」は、小説家・川上弘美との共作
2012年 「モルフォタワー/二つの立てる渦」(Turbulence 展/エスパス ルイ・ヴィトン/パリ)
2016年 「児玉幸子-磁性流体彫刻とメディアアートのデザイン展」(個展/調布市文化会館)

他、個展、グループ展、多数。

 

– コレクション –

2016年 ボゴシアン財団 (ブリュッセル)※最初期の「モルフォタワー」収蔵

他多数。

(2017年現在)