金属工芸公募展いまからまめさら2018「GK京都デザイン賞」受賞者・高橋瑠奈さん ポートフォリオ作成レポート

2019.04.13  いまからまめさら いまからまめさら2018 コラム

2018年7月7日~7月16日に開催した、金属工芸公募展「いまからまめさら 2018」 において、株式会社GK京都様より設けていただきました「GK京都デザイン賞」を受賞された高橋瑠奈さん。その副賞として、GK京都様において今年の3月12日~3月15日までの4日間、デザインスタッフさんのサポートを受けながらポートフォリオを完成させました。
緊張感のあるデザインオフィスの中で、どのようなポートフォリオを作るか、またどのように進めていくかの考え方や実技のレクチャーを受けての作成は高橋さんにとって貴重な経験となりました。本日は、この機会を得た高橋瑠奈さんのレポートを発表いたします。

(nakano)

 

ポートフォリオ制作レポート  高橋 瑠奈

2018年に清課堂ギャラリーで行われた「いまからまめさら2018」にて、GK京都様より「GK京都デザイン賞」をいただきました。副賞としてGK京都様のアトリエにてポートフォリオ制作のサポートをしていただけることになりました。今回、その4日間の制作体験で感じたこと、その後のブラッシュアップを報告いたします。

金属工芸公募展いまからまめさら2018「GK京都デザイン賞」副賞・高橋瑠奈ポートフォリオ

今回で、自身にとってポートフォリオは二冊目となります。一冊目は学校の課題として制作していました。学校での制作と実際の企業での制作、どちらも学生のうちに経験させていただくことはめったにない機会だと思います。とても刺激的で良い経験になりました。

実際の作業では、企業のデザイナーの方に全体の進め方やデータのファイリング、ページのレイアウトや構成の仕方など、普段の業務でもやられていることをそのまま教えて頂きました。学校ではどうしても学生に合わせての内容なので、実務的な行程を知ること、現場の空気や緊張感を肌で感じることはとても重要だと思いました。そして、「まだ学生だから」ではなく、「まだ学生のうちに」実際の企業で経験することに大きな意味がある、とも思いました。学校と社会の比較ができることや、これからの学校での過ごし方、考え方など、色んなことの意識が変わりました。


ポートフォリオが出来上がったとき、担当してくださっていたスタッフの方からのアドバイスで印象に残ったものがあります。それは、出来上がったこのポートフォリオを色んな人にどんどん見せて、さらにブラッシュアップをしていってください、ということです。この完成はゴールではなく、スタートなのだと思いました。

そして、学校の先生方に出来上がったポートフォリオを見ていただきました。自分の作品が一堂に会すポートフォリオですが、まず作品自体の世界観がばらばらでした。いろいろあって良い、とも言われましたが、なるほど確かに、ポートフォリオは「一作家の作品集」というよりは、「何人かの作家の作品集」、という印象もありました。そのまとめ方として、作品を実際に商品化できそうなプロダクト系、一点物のクラフト系にページを分ける、ということでした。そして、中身が和風で男性的であるのに対し、表紙はポップでパステル系というギャップが気になる、自分の作風に合わせた表紙でもよい、ということに少し驚きました。今まで自分の作品が男性的と言われたことがありませんでした。

ポートフォリオをきっかけに、自分の作品を改めて見てもらえること、いろんな人の感想や意見が聞けること、次のポートフォリオや作品をより良くしていくヒントをたくさんいただくことができました。これらに気づくことができたのは、今回のポートフォリオ制作という貴重な経験をさせてくださった清課堂様、GK京都の皆様おかげです。これからも倦まず弛まず、日々精進して参りたいと思います。最後に、GK京都社長の榎本信之様とスタッフの皆様、清課堂ギャラリーの山中源兵衛様とスタッフの皆様、本当にありがとうございました。