この時期になると、ヌーボーワインで世界中がお祭り騒ぎになります。
時を同じくして、我が家では今年の新モノの出来栄えを心待ちにしています。
見た目だけを見れば、まるで動物の○ンの様にも見えるこの代物。なんだかお判りでしょうか。
これはもちろん食べるもので、京都の古い御家でもなかなか目にしたり口にしたりすることは少ないと思います。
毎年、寒さが増した頃に頂く大徳寺納豆。茶の湯で有名な大徳寺には沢山の塔中寺院があり、それぞれのお寺で古来より伝わる製法で僧の手で一粒づつ捏ねられます。
全くの自然のものですので、その年の気候や豆自体の出来にも左右されて、様々な味わいが有ります。もちろんお寺ごとに少しづつ個性もあるので、納豆ごとの味比べも楽しめます。
初めて口にされた方は、その独特の香りと味わいに度肝を抜かれることでしょう。醤油・味噌に近い塩味に加え、強く乳酸発酵が進んだ酸味、言葉では表せない独特の臭いがあります。ただ、くせになるともう食べだしたらとまりません。
京都ではこれを、御茶うけに食べることが多く、また白ご飯、おかゆのお共、お酒のおつまみ、ほか和菓子の隠し味や炒め物の調味料にしたりすることも有ります。無くてはならない食材です。機会あれば、一度お試しください。