“折り紙” から着想を得た幾何学的造形
折り紙の美しさから着想を得て、幾何学的なカタチを立ち上がらせた、これまでにない鉄瓶が誕生しました。当代源兵衛が追求するデザインの思想、哲学、美意識を表現した本作品は、2024本年、清課堂が送り出す製品の中でも特別に思い入れの深い品です。
造形として美しいだけでなく、軽く強く、注ぎやすく、永く愛着を持って日常使いしていただけるものを。お茶の席だけでなく、日常のどんな場所にも馴染むデザインが良い。そんな鉄器の理想形を表現しました。
毎日、気軽に使える機能性の追求
鉄瓶というと鉄を型に流し込む鋳造が一般的ですが、本作品は鉄の板を叩き、折り曲げ、溶接して組み立てる、新たな手法を用いています。
鋳物の魅力である、ざらりとした “鋳肌(いはだ)” は、錆びを招きやすく、日々の丁寧なケアが欠かせません。これに対して本作品は、厚みを一定にして整形した表面に漆を重ね、滑らかで強靭な肌に仕上げているため、簡単なお手入れで長持ちします。鉄器としては比較的軽いことも、普段使いしやすさにつながるはず。また蓋本体と摘みを別に加工しているため、火にかけても摘みが熱くなりにくい構造です。
心惹かれる幾何学的造形を鉄瓶に
鉄瓶本体の形状は、直線的でモダンな幾何学的意匠としました。
美しい器とは何か探究するほど、敵うべくもない存在として立ちはだかるのが、神の手による自然美です。人の手によるものに強味があるとすれば、自然にはあり得ない造形の創出かもしれません。
その典型とも言える幾何学的造形は、当代自身が幼いころに熱中した折り紙の造形にも通じるもの。三角形や四角形など単純な幾何学形状を繰り返し折り込むことで、手づから生み出す立体的なカタチ。日本の伝統的な造形文化であり、日本人の原風景の中にある “折り紙” を彷彿させる、新しくもどこか懐かしい鉄瓶です。
前後左右どの方向からも同じさまに見える印象的な姿は、お客さまを招いた晴れの場で主役的な存在感を放つことでしょう。それでいて、すっきりとしたフォルムはキッチンでちょっとお湯を沸かすような何気ないシーンにも、しっくり馴染みます。
暮らしの道具として、日々ご愛用いただけますと幸いです。
源兵衛鐡瓶(げんべいてつびん)
価格(税込み): 308,000円
およその容量:すりきり950cc
およその大きさ:w175×d153×h145(mm)
およその重量:920g
その他:桐箱入り
お買い求めについて
京都寺町二条の店舗の他、オンラインストアからもご購入いただけます。
清課堂オンラインストアでは、この他にも茶の器をご用意しております。