8月19日から開催の『いまからまめさら2014』出展の中から、注目の作家をご紹介いたします。
藤井由香利さんは、東京都在住の女性鍛金・彫金家。
今までも清課堂では藤井さんの作品をたくさん取り扱ってきましたが、国内外のお客様から非常に人気の高い作家のおひとりです。
藤井さんは、日展・日本新工芸展で活躍される田中照一氏、日本伝統工芸展で活躍される浅井征盛氏にそれぞれ師事されました。
伝統と研鑽に裏打ちされた確かな技を身に着けるとともに、茶の湯やいけばなに親しみ、日本のこころを大切に重んじるものづくりを続けてらっしゃいます。
しかしながら作風はけっして古くさくなく固すぎず、どこかやさしさと愛らしさを作品から感じることができるのは、作品作りを十分に楽しんでらっしゃるからだと推測します。
上の作品は、2014年に清課堂主催で開催した、春をテーマにした企画展「Primavera!」で発表していただいた銀製の銚子と盃。
銚子の蓋には、芽吹きをイメージする淡い色合いの古代ガラスがつまみになっています。このほかにも銀を用いた独創的な茶器を多数発表してくださいました。
上から見ると、六角形に面取りされた銀製の銚子。梨地仕上げで、落ち着いた古美色がつけられています。シンプルですが、バランスの取れた美しい形になっています。このバランスの取れた端正なかたち作りのうまさが藤井さんの持ち味と言えるでしょう。
いまからまめさら2014では、どんな器を発表してくださることでしょう。お楽しみに!
(Yamanaka)
藤井由香利プロフィール
1985年 千葉県生まれ
2008年 東京学芸大学芸術文化課程美術専攻 金属工芸研究室 卒業
2010年 東京学芸大学大学院教育学専攻 金属工芸研究室 修了
2011年 江戸川区に工房を設立
2011年 12月より 彫金家 浅井征盛氏のつくりべ彫金教室にて彫金を学ぶ
2010年 より現在まで 鍛金家 田中照一氏に師事
(2014年現在)
ウェブサイト
金工 藤井由香利 手の仕事に添うこころ
https://fujiiyukari.com
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