この夏、六代目源兵衛が隠居することになりました。今後は、後進の指導を主に担ってもらうことを予定しています。
今回は「藤蔓(ふじづる)」を使った、急須のツマミ部分製作を弊堂の新従業員に教えてもらいました。古来から、諸工芸品によく用いられる「藤」。その水分を含むと柔らかくなる特性から、巻いたり結んだり編んだりと、様々な技がございます。
乾燥した藤蔓を、一晩水に浸けておきます。藤は皮をむいて使う場合と、皮ごと使う場合があります。
数をこなさねばならないときや、特殊な編み・結びが必要なときは、専門職にお願いすることもおあります。今回は、銅製急須の断熱用のツマミにしています。仕組みさえ覚えれば比較的容易なので、初めての藤巻き講習に向いています。