はじめてのすずのうつわ・ご挨拶

平素より清課堂をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

お得意様におかれましては、この度の新型コロナウイルスの影響で大変な状況におかれてらっしゃることとまずは御見舞い申し上げます。およそ一ヶ月半ぶりに緊急事態宣言が解除されたとはいえ、本来でしたら桜満開のシーズンからゴールデンウィークにかけて、全国各地からたくさんのお客様に京都においでいただくところ、このような全国的な活動および移動自粛となり本当に寂しく心苦しく思いました。弊堂も4月11日より店舗営業を休止していますが、この間多くのお客様からオンラインストアよりご注文をいただき、この苦難の中にも一筋の希望が見えています。本当にありがとうございました。

さて、ご注文にあわせてお客様よりいただいたご意見で多かったのが、実際に手に取ってみないと錫のうつわがどんなものなのか見当がつかない、最初にお試しで買うには高額なので尻ごみしてしまう、そもそも老舗の重々しいお店で買うのは敷居が高いと感じるといった消極的なものでした。

実は近年、私山中源兵衛がこれまで縁遠く未体験だった2つのものに新しい触れる機会を得ました。一つは歌舞伎、もう一つはタカラヅカ。どちらも非常に人気が高いものですが、それら舞台を見るにもそれを体験できる機会はじつは大変少なくて、入場料もそこそこ高いですし手に入れることも難しいことが多いと思います。加えて一人で行くには敷居が高く感じられもします。この年50才になるまで一度も見たことが無かったのです。一歩勇気を出して踏み込んでみて、豊かな体験をすることが出来ました。いずれも日本を代表するにふさわしい、素晴らしいエンターテイメントでした。