取っ手 籐の巻き直し

2006.03.23  茶の器 酒の器

やかん、急須、その他、熱いものを入れる器には、(とう:弾力性のあるヤシ科の植物の茎)を巻きます。金属工芸においては、主に取っ手部分の断熱を目的としています。単に巻くだけではなく、見た目にも美しく見えるように、様々な巻き方を施します。

 

写真は、錫製のタンポ(ちろりの一種)。元々は銅壷(どうこ)の開いた穴に差込み、湯煎をするための台所用品です(銅壷とは銅で出来た箱で、中にに水を入れて炉端においておく用具です)。お客様からお預かりした品で、ご購入から約20年経つもの。

新しい籐は乾湿を繰り返し、年月を経て徐々に固く締まってきます。通常の使用では10年以上は優に持ちますが、何かの拍子に外れたり切れたりすることもございます。弊堂では、この籐の巻き直しを承っております。

 

修理について

弊堂では、洋の東西を問わず金属工芸品の修理を承っております。日々作り続けているもの、オーダーメイド品の他にも、傷んだ金属工芸品の修理も私どもの大切な仕事です。物理的な可否や工費の大小はございますが、まずは私どもにご相談ください。詳しくは「修理について」をご覧ください。

※他社製品の修理に関して:金属製品は他の素材に比べ寿命が長いことから、業者にはその製品の修理の責任があると弊堂は考えています。また製造業者は素材や技術を熟知している分、弊堂よりも工賃が安価に収まることの方が多いです。メーカー・販売店が現存する場合、先ずその業者に修理をご依頼ください。